やっと土地も決まって、ついに住宅メーカーを決める段階に進んだローズ家。そこではたと気がつきました。どんな家を建てたいのかしっかり決まっていないことには、メーカー探しは難しいことに。ローズ家の出した結論とは?果たして良いメーカーと巡り会えるのでしょうか。
わたくしローズの家づくり奮闘記を綴っております。家づくりは、大変ながらも、それ以上に楽しいプロセスでした。ここでの振り返りもつい熱がこもって長くなりがちですが、わかりやすく書けるように気を付けます。個人の価値観などバイアスが入りまくりなところは、ご容赦くださいませ。それでも、どこかのだれかのご参考に、少しでもなれれば嬉しい限りです。
■住宅メーカー探し、その前に決めておきたいことがあります
紆余曲折を経て、やっと私たち家族の希望のエリアで、納得のいく土地を見つけることができました。土地が決まれば次は、住宅メーカーを決めるのみ…と思われる方、多いのではないかと思います。
→土地探しのブログはこちら 土地探しの三種の神器–「情報」・「思い」・「プロの助言」
しかし、土地探しと同時に、住宅メーカー(わが家の場合は工務店)にも相談していたなかで、わかったことがありました。
住宅メーカーを選ぶ以前に、どんな家にしたいかを決めなければならないのです。住宅メーカーといっても多種多様で、得意とする分野もさまざまです。
これから家を作りたいとお考えの方は、まずは「どんな家にしようか」と家族で考えることをお勧めします。わが家のケースが、みなさまの参考になれば幸いです。
■わが家の考え①■
気に入っているマンションからの住み替えだからこそ、「マンションの延長線上ではない家」がマスト!
わが家は住み替える前には、本当に素晴らしい条件のマンションに住んでいました。なので、わざわざ戸建てに引っ越すのに、それが「ただの階段のついたマンション」のような家なら、きっと私は後悔すると感じました。
「これなら、住み替えなければ良かったのでは…」とあとで悔やむ可能性があると思ったのです。(しかし、「マンションの延長線上ではない家」とは、果たしてどんな家なのか。まだぼんやりとしかイメージできずにおりました…。)
■わが家の考え②■
「立派な家」ではなく、「家族の好みに合った家」が良い!
住み替え前に何回か、いわゆる住宅展示場を訪れたことがあります。どの住宅メーカーのモデルハウスも広くて立派で、一言で言うとかっこいい家だらけでした。
しかしその時なぜか「かっこいいな、ステキだな」と思っても、「ここに住みたい」とは一度も思ったことがありませんでした。たぶん、かっこよすぎて、自分たちのリアルな生活との距離感があったからだと思います。
「どうせ家を作るなら、とことん好みを反映してくれる会社が良いかな?」と、なんとなく思うようになりました。
(誤解がないように申し添えますと、大手の住宅メーカーも、自由設計などをお願いして「好みに合った家」を作れるはずです。ただ、私の場合は、住宅展示場では何かしっくりこないものを感じてしまったようです…。)
まずはインターネットで、住宅メーカーの情報をたくさん収集してみました。なかなかピンと来る会社がないなかで、ある日ひとつのSNS広告に目が止まりました。これが、住宅メーカー探しの転機になったのです。
その広告は、木を活かした家づくりを得意とする会社のものでした。建築家とコラボして作ったという、自然素材がふんだんに使われている家は素敵で、PCの画面越しでもその良さが伝わってきました。
迷わずその会社のワークショップに申し込みました。参加してみて、自然素材を活かした家にすっかり魅了されてしまいました。そこから、私たち家族の家づくりのテーマは、「自然素材の家」になりました。
■大切な家づくりをお願いする会社選び 決め手になったのは
それまでに土地探しを手伝ってくれた不動産会社の担当者さんに、いくつかの工務店を紹介してもらっていました。でも、自然素材を使った家を作れたとしても、それを得意とする会社はありませんでした。
この会社と出会って、これまでの「なにか違う…」という感覚が、一気に「しっくりくる」感覚になりました。そこからは「木の家」「自然素材の家」などをキーワードにネット検索し、いくつか良さそうな工務店をピックアップ。営業担当者さんとの打ち合わせを重ねました。
最終的にある工務店と契約する運びになりましたが、決め手となったのは以下のポイントでした。
■決め手①■
お願いした工務店が手がけた築30年近いモデルハウス
そのモデルハウスは街なかにあり、一見ふつうの住宅でした。でも一歩中に入ると、かすかに木の香りがただよっています。「空気が柔らかい」とすぐに感じました。
床、天井は無垢の木でした。30年近くの年月を経て、艶やかに、深みのある色合いに変化しています。漆喰壁は、模様が描かれていて、壁全体が芸術品のよう。
それなのに、床も天井も壁も、30年近い間、木の部分のワックスかけ以外の手入れは一切していないというのです。夫が思わず、「ここに住みたい」と口にしたのを覚えています。
その工務店に正式にお願いし、そのモデルハウスで週1回打ち合わせをしました。短い場合で2時間、長いときは半日過ごしたこともありました。が、不思議と疲れないのです。
また参考のために、その工務店が以前に建てたお宅も何軒かお邪魔させていただいたのですが、どの家も、木の香りがただよう穏やかで暖かな空間でした。
あとで調べてわかったのですが、無垢の木は神経を穏やかにする効果があるそうです。また漆喰の壁は、静電気が起きにくく、室内の空気を清らかにしてくれるということでした。
■決め手②■
設計士さんと価値観やイメージが合った
契約前から、設計士さんが打ち合わせに同席してくださいました。そして契約前にも関わらず、私たちの考えをていねいにヒアリングしたうえ、かなり精緻な設計図を作成してくださいました。
その設計図は、まさに私の思いを形にしてくれたものでした。
■決め手③■
営業担当者さんが、これもまた精緻な費用概算を出してくれた
ベテランの営業担当者さんが、足場の仮設・解体費という細かいところまで費用を分解して、各工程ごとの概算を出してくださいました。そして、オプションをつけない限りは、ほぼこの概算内で家を作れると話してくださいました。
これは、費用に関して不安がある私たちにとっては、大きな安心材料でした。
■決め手■
④社員がみんな、自分の会社で家を作っている
社長はもちろん、担当してくださった営業担当者、現場の大工さんなど、みなさん自社で家を作ってるとの話を聞きました。大工さんが、自らの手で自分の家を作る、というのも工務店ならでは。
スタッフのみなさんが、その工務店での家作りの先輩でもあるのです。なので、細部まで理解したうえで、私たちが気づかないポイントも、提案や改善策を出してくださいました。
ほかにも、スタッフのみなさんの人柄の良さも、大事なポイントでした。社長、設計士、営業担当、現場監督、大工さんなど、私たちが出会った全員が信頼の置ける方々で、対応も素早く適切でした。
この工務店に決める前、コンタクトは取ったものの契約にいたらなかった会社も数社あります。それらの会社も、同様に自然素材の良い家を作っていますが、営業担当が忙しすぎてなかなか打ち合わせできなかったりしました。
また、概算見積もりは「一式」や「別途」になっているものが多くて費用面の不安を抱いたり、明らかに私たちの予算を大幅に超過したこともあったのです。
私たちがお願いした工務店はそういったことがなく、じっくりと打ち合わせができ、予算面もはっきりとわかりやすく、安心して家づくりを進めることができました。
工務店もやっと決まり、いよいよ家づくりの本格的なスタートです。
次回は、私たちが家づくりで気をつけたポイントをご紹介します。
◆あとがき◆
コロナ禍や、世界の政治や経済情勢の不安定さが、私たちの生活においてもさまざまな影響を及ぼしています。住宅業界も、ウッドショックにともなう木材の高騰、住宅設備の値上がりが止まらず、家づくりをあきらめようかと思う方も出てきているかもしれません。
また、住宅メーカー、特に中小の工務店は、顧客が減る一方で、建材の値上げ分を顧客に安易に転嫁できず、非常に苦しい局面を迎えていると聞きます。
地域の工務店で満足のいく家を建てた者として、ぜひ危機を乗り切っていただきたいと切に思っています。
最近ワンちゃんも迎えて、ローズ家はますますにぎやかに。
らくらく家計管理で、お金が貯まるようになる!480万人以上が利用する人気の家計簿アプリ。たった2秒で簡単に入力できて、続けやすいと大好評。家計簿が続かないと悩んでいた方は、一度試してみては。
★家計簿アプリ「おカネレコ」
https://okane-reco.com