
おカネレコ13周年イベントを開催しました。代表の講演やライフプラン体験ワークなどを通して、これからの暮らしを少し見つめ直す、そんな時間になりました。当日の様子をレポートでご紹介します。

2025年8月31日、家計簿アプリ「おカネレコ」は13周年を迎えました。
これまでアプリを使い続けてくださっている皆さまへ、感謝の気持ちを伝えたく、リアルイベントを開催しました。
これまでのことを少しだけ振り返りながら、これからの暮らしやお金とのつきあい方をちょっと考えてみる。
そんな時間になればいいなという想いで準備してきた1日です。
おカネレコ13年の歩みと、これからの「人生クリエイト」へ
イベントの最初には、代表の江尻から、これまでのおカネレコの歩みや江尻自身の経験についてお話がありました。
最初に開発した会社がうまくいかず、生活が厳しくなった中で、「一食200円生活をやってみよう」と始めたこと。
子どもの頃にも家計が苦しかったこと。
そうした経験を経て、「誰でも使える家計簿があればいいのでは」と考え、スマートフォンが広がりはじめたタイミングでおカネレコの開発を始めたことを紹介しました。
おカネレコをリリースしたのは2012年。
最初はとてもシンプルな機能でしたが、使ってくださる方が少しずつ増えていき、気づけば500万人以上の方にダウンロードされるアプリになりました。

ただ、課題もあるという話もありました。
家計簿という性質上、節約目的で使われることが多く、なかなか有料サービスとしては成立しにくいということ。
「まだ十分に価値を届けられていないのではないか」という自覚を持ちつつ、それでも「ユーザーさんの暮らしの役に立てるように」と、機能の改善や新しい取り組みを重ねてきたという話もありました。
最近では、AIによるアドバイス機能や、通帳・証券の自動連携、キャラクターが育つ仕組みなど、家計簿にプラスして楽しめるような工夫も加えてきました。
その中で生まれてきたのが、「人生はクリエイトできる。」という言葉でした。
“理不尽なことが多い社会の中でも、自分の人生は自分で選び直していける” という考え方をもとに、家計簿というツールを「ただの記録」ではなく、「人生を整えるきっかけ」として使ってもらえるようにしたい、という話がありました。
そうした想いをもとに、おカネレコでは今年から「人生クリエイトプロジェクト」という取り組みも始まっています。
おカネレコユーザーさんと一緒に考えるワークショップや、今回体験いただく「ライフプランメーカー」などもその一環です。
江尻は最後に、「おカネレコを通じて、自分の人生について少しでも考えるきっかけになったらうれしい」と締めくくりました。
未来の暮らしを“見える化”してみたら…?
〜ライフプランメーカー体験ワーク〜
これまでのおカネレコは、「今日使ったお金」を記録するための、いわば“過去を振り返るための家計簿”でした。
何にいくら使っているのか、どんな傾向があるのかを見つめ直すことで、日々の暮らしを整えるサポートツールを開発してきました。
けれど最近、ふとこう思うことが増えてきました。
「この先の暮らしはどうなっていくんだろう?」
「今のままで、教育費や老後のお金は大丈夫なのかな?」
「何かに気づけたら、今のうちに備えられるかもしれないのに」
そんな思いから生まれたのが、「ライフプランメーカー」という新しい機能です。
未来のことを正確に予測することはできません。
でも、自分の収支や生活スタイルをもとに、「このままだと、こうなっていきそう」というざっくりとした未来図を見てみることで、気づけることや、選び直せることがあるかもしれない。
そして、それが少し先の安心につながるのではないか。
そんな思いで、体験の時間を設けました。

実際に使ってみたら、思った以上に“リアルだった”
当日は、年齢や収入、家族構成などの質問にスマホで答えながら、ライフプランメーカーでご自身の将来の家計をシミュレーションしていただきました。
「うわ……」「あっ、けっこう厳しいかも」「想像よりマシだったかも」
画面をじっと見つめたり、ユーザーさん同士で話し合っている姿が印象的でした。
見える化された未来の数字に向き合うことで、頭の中でぼんやりしていた不安や課題が、少しずつ言葉になっていくような時間でした。
グループで話すうちに、“自分のこれから”が言葉になっていく
体験のあとは、グループごとにふせんを使った対話の時間。
「安心できた点」「不安を感じた点」「役立ちそうだと思ったこと」「もっとこうだったら、と思ったこと」など、感じたことをふせんに書き出し、模造紙に貼って共有していきました。
「教育費、想像以上にかかるなぁ…」
「リタイア後の生活、ちゃんと考えた方がよさそう」
「親やパートナーとも、こういうツールで話せたらいいかも」
模造紙のまわりに自然と輪ができ、参加者同士で「うちはこんな感じで…」と会話が広がっていく様子は、“家計の話をきっかけに、人生について話す時間”になっていたように思います。
ライフプラン表の役割とは?

ライフプランメーカーで自分の将来をシミュレーションしてみたあと、代表の江尻から「ライフプラン表って、そもそもどんなものか」「どう役立てるものなのか」についてのお話がありました。
イベントでは、事前説明なしでいきなり体験していただきましたが、このライフプラン表は、ファイナンシャルプランナー(FP)の相談現場などでも使われている“人生のお金の設計図”のようなものです。
例えば、
- いつ、どんなイベント(進学・住宅購入・退職など)が起こるのか
- そのときに、どのくらいお金が必要になるのか
- 今の貯蓄や収入で足りるのか、足りないとしたら何を見直すか
といったことを、「ざっくりでもいいから、いったん可視化してみる」。
それが、ライフプラン表を使う意味なんだと江尻は話しました。
教育費や住宅ローンなど、大きな支出が重なるタイミングでは家計が一時的に厳しくなることもありえます。
あらかじめそれを知っておけば、何かしらの備えや見直しもできる。
逆に「意外と何とかなりそう」と気づくこともある。
未来を正確に予測するためのものではなく、“自分で未来を選んでいけるようになる”ための道具だということをお話ししました。
終わったあとに残ったのは、数字だけじゃない「気づき」
ライフプランメーカー体験を通して寄せられた声の一部を紹介します:
💬「これまでなんとなく不安だった将来が、数字で見えることで気持ちが落ち着いた」
💬「“悲惨な未来”が見えて、むしろ良かった。考えるきっかけになった」
💬「リタイア世代にも対応してもらえたら嬉しい」
💬「家族と話すきっかけにしたい。子どもにも見せてみたい」
“正解を出す”ためのツールではなく、“考えるきっかけをつくる”ためのツールとして、ライフプランメーカーが、皆さんにとって何かしらの気づきに少しでもつながったことを嬉しく感じています。
ライフプランメーカーの体験は、あくまで入り口。
生活や働き方が変わったタイミングで、また少しずつ見直していくことで、自分なりの“お金とのつきあい方”が見えてくる。
そんなふうに使ってもらえたら嬉しいです。
これからもおカネレコユーザー皆さんの声をもとに、ライフプランメーカーを育てていきます。
そして、ふと立ち止まって「これからどうしようかな」と考えるとき、そっと横に置いてもらえるようなツールにしていきたいと思っています。

おカネレコを“もっと使いこなす”ために
〜おカネレコ機能紹介コーナー〜
イベント後半では、「おカネレコをもっと便利に使いこなすヒント」として、いくつかの機能を紹介させていただきました。
スライドと実際のアプリ画面を使って、グラフ機能やPDFレポートの出力、記録の検索・一括編集、通帳・証券連携などの機能をご案内しました。
日々のサポートの中でも、「そんな機能があるなんて知らなかった」「もっと早く知りたかった」といったお声をいただくことがあります。
少し駆け足のご説明になってしまいましたが、ご案内した内容が、今後のおカネレコの活用に少しでもつながれば嬉しく思います。
アンケートから見えてきたこと
イベント終了後のアンケートではたくさんのご協力をいただきました。
一部をご紹介します。
💬 「気軽に作れて、でも考えるきっかけになる。いい機能でした」
💬 「将来が可視化されて、ちょっとショック。でも、見てよかった」
💬 「スタッフの距離が近くて、あたたかい空気でした」
💬 「また参加したいです!」
「参加して良かった」「安心した」「考えるきっかけになった」
そんな声がとても多く、運営チームとしても本当にうれしく思いました。
おわりに
この13年、本当にいろんなことがありました。
でも、こうしておカネレコをずっと使い続けてくださる皆さんと直接お会いし、生の声を聞ける機会は、何よりも大きな励みになっています。
おカネレコが、ずっと皆さんの暮らしのそばにあるアプリでいられるように、これからもいただいた声をヒントに開発していきます。
引き続き、応援していただけたら嬉しいです。

雨の中、ご参加くださった皆さま、本当に本当にありがとうございました!
これからも、おカネレコをどうぞよろしくお願い申し上げます。
スマートアイデア一同、がんばります。
また、お会いしましょう👛😺📱