マイホームを手に入れておとなは大喜び、でもこどもは転校を嫌がっている…。親としては悩ましいですよね。郊外に引っ越したローズ家、こどもの気持ちを前向きにして、新しい学校にすぐになじめるように工夫してみました。引っ越しを考える子育て世代の参考になれば幸いです。
台風が過ぎ去り、ようやく秋らしくなってきました。
夜、窓をほんの少し開けて寝ていると、朝は金木犀の香りの中で目覚める、何とも贅沢な季節です。
こんにちは、ローズです。
3年前に都市部のマンションから郊外の戸建てに越した私の体験をふまえて、家づくりや引っ越しについて書いていきたいと思っています。前回は、都市部と郊外の暮らしの良いところ・悪いところをお伝えいたしました。
→住まい考~理想の家は都市部?郊外?家計から考えた理想はどっち
住み慣れた場所から新しい場所へ。土地探しから家ができるまで。大変神経がすり減る作業の連続です。
おとなの苦労も大変なものですが、こどもも新しい環境に慣れるまではストレスがかかります。わが家の体験から、引っ越しにおけるこどものケアや、新しい土地、学校に早く馴染んでもらうためのコツをお伝えしてみたいと思います。
■わが家の引っ越しストーリー
当時、息子は小学校低学年でした。
おとなしくてやや敏感な気質の子で、小学校入学直後は学校に行くのを嫌がることもありました。やっと慣れてきて、あまり休まなくなったころに決まった引っ越し。見知らぬ土地の新しい小学校に転校することには、最初かなり抵抗しました。
「転校はいやだよ!」は毎日の口癖でした。
私も夫も、時間をかけて土地探しをして、頑張って家を建てたはいいものの、わが子から楽しい学校生活を奪ってしまうのではないか?新しい小学校にはたして慣れることができるのか?ずいぶんと心配しました。
そこで夫婦で何度も相談し、引っ越す前から新しい小学校を好きになってもらおう、転校するのが楽しみ!と思ってもらえるように仕向けよう、と作戦を決めました。(親の下心です、笑)
●新しい小学校を好きになろう!作戦その1 「息子は小学校のなにが好き?」を発見しよう
もともとの小学校で好きなもの・場所・人を探り、転校先の小学校でそれに勝る魅力ポイントを見つけてみようと思いつきました。「あ、こっちがもっと楽しいかも!」という、わくわく感を持ってもらうことが狙いです。
幸い、息子はいつも学校であったことをいろいろと話してくれるので、すぐに見つけられました。校庭で遊ぶのが大好きで、特に築山が好き。その築山に自分だけの秘密基地を作っていたようです。
「よし、新しい小学校で、もっと素敵な築山を見つけよう!」と、私は心に決めました。
●新しい小学校を好きになろう!作戦その2 みっけ!素敵な築山だ~!
まず私だけで、転校先の小学校へ行ってみました。
あった!郊外だからか、前の小学校よりもずいぶんと立派な築山があるのではありませんか?!
小学校の隅っこにある築山はかなり大きくて、周りには巨大な木が何本もあります。冒険心をくすぐるトンネルまでも通っています。この築山を見たときの息子の気持ちを想像すると、私までとてもわくわくしました。
●新しい小学校を好きになろう!作戦その3 築山を好きになる機会を作ろう!
さっそく週末に、家族で電車に乗って小学校の下見です。まずは新築予定の土地にご挨拶(笑)したら、徒歩数分の距離にある小学校へ。
息子はなぜか新しい小学校を見ることを嫌がって、早く帰りたいとぐずっていました。なだめすかせて、なんとか小学校に到着。
すると築山を見た瞬間、息子のテンションがアップしました!
土曜日にもかかわらず、何組かの親子が築山の近くで遊んでいました。私たちも図々しく小学校の中に入り、築山で息子を遊ばせました。トンネルに入ってみたり、「山登り」してみたり、大きな木を眺めたり、虫探ししたり…ずいぶんと満喫していました。
その後もくり返し週末に、築山目当てで小学校に行き、遊んでみました。そして息子は「転校はいや!」と言わなくなりました。
「新しい小学校、楽しみだね!」と私が言うと、「うん!」と嬉しそうにうなずいてくれるようになったのです。これでやっと、息子の気持ちへの心配がなくなり、私と夫も心から「引っ越しが楽しみだ!」と思えるようになりました。
■引っ越しを心の引き出しを増やすきっかけに
転校後にわかったのですが、新しい小学校にはかなり大きなビオトープもあります。ザリガニが生息する池があり、周りはたくさんの木々に囲まれ、ちょっとした森のような雰囲気です。秋になると地面いっぱいに松ぼっくりやどんぐりが落ちていて、こどもだけでなく大人も心を休め、リラックスできる場所になっています。
すっかり新しい小学校が好きになった息子は、登下校で通るビオトープでも楽しんでいます。秋にはたくさんのどんぐりを拾ってきては家の庭に放り投げるので、春になるとあちこちで発芽して、引っこ抜くのが大変です。
引っ越しは往々にしておとなの事情で決まります。こどもはただ、「ついていく」ことが多いのです。
新しい場所では、学校や友達、すべてゼロからのスタートで、まだ社会経験が少ないこどもにとって、おとなよりはるかにつらい思いをすることでしょう。
しかし、「いやだな」という気持ちを、「引っ越して良かった。こっちはこっちで楽しいじゃない」と感じられるように変えられれば、きっと心の引き出しがひとつ増え、人生がより豊かになるんじゃないかと思うのです。
もしも、これから引っ越しを控えられている、もしくは考えている方に、わが家の事例が参考になればとても嬉しいです。
<次回の家づくり奮闘記>
条件のいいお気に入りのマンションを手放したわけ~そもそも、なぜ住み替えるの?
最近ワンちゃんも迎えて、ローズ家はますますにぎやかに。
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