失敗しない保険の入り方 惑わされない!営業トークのオモテとウラを徹底解説

人生でマイホームの次に高額な商品である生命保険。勧められるまま、適当に加入していいものではありません。不要な保障がついている、保険料が高い。こんな保険には無駄が潜んでいます。お得、安いといった魅力的なフレーズに裏があることも。見分け方を解説します。

営業トークのオモテとウラ 魅力的なフレーズに騙されるな

気をつけたい危険な「営業トーク」

長い人生を生きていくうえで、さまざまな不安やリスクがあります。保険はその不安を安心に変えてくれる商品なのです。しかし、目に見える品物でないので「お金だけ払って損をしている」ような気分になりがちです。
そのため、「お得」とか、「安い」といったフレーズが魅力的に聞こえますが、うかうか乗ってはいけません。こうした営業トークには落とし穴が潜んでいのです。

「外貨建て保険はお得です!」→為替リスクに注意
外貨建て保険は、米ドルや豪ドルなどの外貨で運用を行います。注意すべきは、為替に左右されることです。円高になると、保険金が支払った保険料の総額を下回る恐れもあります。元本が保証されていても、それは外貨での話です。円で受け取るときの保証ではありません。また、為替手数料など、さまざまな手数料がかかります。

銀行の窓口や保険の営業員は、外貨建て保険を積極的に勧めてきます。保険はなんとなく安心というイメージがありますが、じつはこれがクセモノ。
たしかに円安になれば資産が増えて、儲かるのですが、その一方で、円高になれば元本割れすることもあります。商品自体がとても複雑なうえに、手数料も高いのです。

「変額保険は儲かります!」→儲かるとは限らない
変額保険は、投資信託などを使い、株式や債券で運用を行います。運用がよければ、保険金や解約返戻金が増えます。しかし、運用が悪いと、払い込んだ保険料の総額より少なくなることもあります。保険の機能も備えているため、支払った保険料の全額が運用に回るわけではありません。

変額保険も同じように運用がうまくいけば保険金も増えますが、運用が悪いと減ってしまいます。
どちらもリスクのある商品です。手数料や運用効率からいうと、保険と資産運用は分けて考えたほうがいいのです。

「年金は当てにならない。個人年金保険で備えを」→老後生活の柱は公的年金
まずは公的年金を中心に考えないと、老後の生活は成り立ちません。公的制度を活用し、少しでも年金を増やす工夫をしてください。第一にiDeCo、次にNISA、そのあとで個人年金保険を検討しましょう。なんでも保険で解決しようとするのは間違いです。
「病気になるとお金がかかります」→社会保障があることを忘れずに
「入院すると出費がかさみますよ」「がんになったら、こんなに治療費がかかります」のように、ことさら不安をあおった勧め方をする販売員はNG。適切な商品ならいいのですが、単に保険を売りたいだけかもしれません。社会保障についてきちんと説明があるかどうかをチェックしてください。

「年金なんて当てにならない!」と言って個人年金保険や終身保険を勧めている営業員を見かけたことがありますが、これは公的年金制度を完全に誤解した説明です。医療保険や介護保険なども同じで、公的保障をきちんと説明してくれる人のほうが安心です。

「転換」の誘いにはご用心

「いい商品が出ました。保険を見直しましょう」「保険をメンテナンスしましょう」などと、保険の見直しを勧めてくる営業員にも気をつけてください。その提案は、「転換」であるケースがほとんどです。

転換とは、同じ保険会社の別な商品に乗り換えることをいいます。大半は、契約中の保険の積み立て部分を、新しい保険契約の頭金に充てる「定特転換」になっています。

「定特転換」は損になる
転換前の予定利率5.5%のものを転換後の予定利率0.5%のものに変えた場合を説明する図。満期前に解約した解約払戻金を転換価格として、転換部分(下取部分)に当てている。転換契約後の新しい保険の保険料は、終身保険保険料払込部分+転換部分(下取部分)+定期保険保険料払込部分となり、多くなっている。
「保険料が下がったのは見せかけ。本当はアップ。予定利率はダウン!」
契約している保険の解約返戻金を、新しい保険の定期部分の頭金に充当します。その分、保険料は安くなります。一見、得したように感じますが、そうではありません。それまで貯めてきた解約返戻金は掛け捨て部分に使われ、消えてしまいます。

昔に入った保険をやめて、新しい保険に入ろうとすれば、通常は年齢が上がっているので保険料も上がります。しかし、積立金を使って頭金に使うため、表面上は保険料が安くなったように見えます。

ですが、それは錯覚。それまでの積立金は消えてしまい、あなたの手元には残りません。おまけに新しい保険に切り替るため、予定利率が下がってしまいます。ほとんどの場合、転換は損につながると言えます。

お宝保険は手放さないこと
1952~75年4.0%
1976~84年5.0%
1985~92年5.5%
のあと、ずっと右肩下がり
1993年4.75%
1994~95年3.75%
1996~98年2.75%
1999~2000年2.00%
2001~12年1.5%
2013~16年1%
2017年~0.25%くらい
の図
予定利率とは、保険会社が契約者に約束する運用利回りです。バブル時代には、予定利率が5%以上もありました。しかし、低金利のいまでは、0.25%くらいになっています。1998年以前に契約した保険は、「お宝保険」と呼べます。解約せず、大事に持っておきましょう。

1998年以前に契約した保険は、予定利率が2.75%以上ありました。超低金利時代のいまからすると、お宝保険といえるでしょう。
それを転換してしまうと予定利率がぐっと下がり、大きな損になります。

そのアドバイス、本当にベスト?無料相談の注意ポイント

保険はとても複雑で、商品数も山ほどあります。どの保険が自分に合った保険なのか迷ったとき、無料で相談に応じてくれる保険の営業員や乗合代理店の相談員は、とてもありがたい存在に思えてしまいますね。

そのため相談員は保険のプロだと信じて安心してしまい、提案された商品をそのまま契約してしまうことも多いのです。これは大きな失敗につながります。

まず相談する相手によって、扱っている商品が違いますし、勧められる商品もまったく異なります。その結果、保険料の総額に数百万円の差が出ることだってあるのです。


この記事は、タウンムック「NEW2023年版よい保険・悪い保険 実名ランキング」からの抜粋、加筆したものです。あなたに本当に必要な保険を選ぶポイントを、たくさん紹介している書籍です。

無料相談に関する、こんな注意点もわかりやすく解説しています。


無料相談、親身になってくれるのは売りたいため?

保険料だけで保険の善し悪しは決めることができません。たとえ保険料が高くても、自分にとって最適な内容ならいいのですが、そうとは限らないケースもしばしば見受けられます。なぜ、こんなことが起こるのでしょう。そこには、「相談する側」と「アドバイスをする側」の立場の違いが関わっています。

保険の無料相談は、好意で相談にのってくれるのでしょうか。いえいえ、無料とありますが、ボランティアではありません。保険を売るのが仕事です。保険を販売することで保険会社から手数料がはいってくるので、給与などに反映されるのです。保険を販売する人にとって、重要なのが販売成績です。

相談者の立場は、自分に合った保険に、できるだけ安く入りたいと思っています。一方、販売する側は、相談者の意向を取り入れながらも、契約金額は大きく、そして手数料の高いもの、すなわちリターンの大きな保険を勧めたいと考えています。

両者の思惑は微妙にズレています。一方の利益は、もう一方の不利益になります。この状態を「利益相反の関係」と言います。ですから無料相談では、公平中立なアドバイスが受けられるとは言えません。

しかし、有料で相談を受けるFP(ファイナンシヤルプランナー)もいます。お金を払っている以上クライアントは相談者ですので、公平中立で安心できる気がします。

ただし、保険を販売している場合は、販売手数料も受け取っています。つまり、手数料は相談者と保険会社の両方から受け取ることになるのです。できれば、保険の販売を行わないFPのほうが、相談相手としては適任です。

どこで相談・契約する?の図
<保険の営業員>他社商品との比較検討は無理
保険会社専属の営業員は、自分の会社が扱っている商品しか販売できません。他社の商品と比較しながらのアドバイスは望めないでしょう。担当者が決まっていて安心感がありますが、この業界は離職率が高いもの。担当はしばしば変わります。
<保険乗合代理店>複数の商品を比較することが可能
駅前やショッピングセンターの中など便利な場所に店舗があり、複数の商品を比較検討できることがメリットです。相談は無料となっています。とはいえ、保険の販売が本来の仕事。保険を多く売れば、その分が成績や給与に反映されます。
<銀行の窓口>相談にはもっとも不向き
「銀行は安心」というイメージがありますが、これは間違い。金融商品を販売し、手数料を得ることが、銀行の利益につながっています。したがって、なるべく手数料の高い商品を勧める傾向が強い、要警戒エリアです。保険商品に限らず、投資信託やラップ口座にも同じことが言えます。
<ネット・通販>保険の知識を身につけて
ネットや通信販売で加入することもできます。あれこれ勧められる煩わしさからは解放される反面、アドバイスは受けられません。すべて自分で考え、選ぶため、ある程度の知識が必要です。本誌のランキングやコメントなどを参考にしながら、検討してください。
<ファイナンシャルプランナー>相談するなら独立系が安心
ファイナンシャルプランナーは、保険を「販売している人」と「販売していない人」に分けられます。販売している人のほうが圧倒的に多いのが現実です。無料で相談に応じる場合は、保険を販売しているのでしょう。保険を販売していない人の場合は、有料での相談になりますが、ムダな保険を勧められる心配はなくなります。また、保険以外にもお金の知識があり、家計全体のアドバイスを受けられます。お金を払っても、結果的にはメリットが大きいかもしれません。
<ネットでの保険相談>プレゼントにつられると高くつく?
インターネットで保険の相談を申し込むだけで、高級和牛やお米をプレゼント! 気前よく見えますが、このサービスにはウラがあります。相談者が申し込むと、契約しているファイナンシャルプランナーがその情報を購入し、相談を受けるしくみになっています。お金を払っている以上、なんとしても利益の大きな契約に結びつけたいのが本音。そのため、必要以上の保険を提案されかねません。

保険の相談は、その人その人に本当に合うものをアドバイスしてくれるところにしたいもの。
ぜひタウンムック「NEW2023年版よい保険・悪い保険 実名ランキング」を参考にして、納得の行く保険選びをしていただきたいと思います。

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この記事の著者

《長尾義弘》
NEO企画代表。ファイナンシャルプランナー、AFP、日本年金学会会員。

徳島県生まれ。大学卒業後、出版社に勤務。1997年にNEO企画を設立。出版プロデューサーとして数々のベストセラーを生み出す。
ナニワ金融道の著者である故青木雄二先生と出会ったことで、お金に興味を持ち、FPの資格を取得。新聞・雑誌・Webなどで「お金」をテーマに幅広く執筆。
著書に『コワ~い保険の話』(宝島社)、『最新版 保険はこの5つから選びなさい』『老後資金は貯めるな!』『私の老後 私の年金このままで大丈夫なの?教えてください。」(河出書房新社)。監修には年度版シリーズ『生命保険 実名ランキングよい保険・悪い保険』など多数。
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